無期雇用派遣とは?登録型との違い
無期雇用派遣とは?登録型との違い派遣元との契約に期間がなくなる働き方。正社員とは別です
無期雇用派遣とは、派遣元との雇用契約に期間の定めがない働き方です。
登録型との違いは2つ。仕事と仕事の間も雇用が続くこと。そして同じ課で3年という期限の対象から外れること。
ただし派遣先の正社員になることではありません。雇っているのは派遣元のままです。
登録型と、どこが違うのか
- 雇用契約
- 派遣先が決まったときに結ぶ。期間あり
- 仕事と仕事の間
- 雇用が切れることがある
- 同じ課で3年の期限
- かかります
- 給料
- 時給制が多い
- 仕事の選び方
- 紹介された仕事を断れる
- 雇用契約
- 期間の定めなし。ずっと続く
- 仕事と仕事の間
- 雇用は続く(給与の扱いは会社の制度による)
- 同じ課で3年の期限
- かかりません
- 給料
- 月給制のことが多い
- 仕事の選び方
- 会社の指示で決まることがある
いちばん大きい違いは「切れないこと」です。そのかわり、どこで働くかを自分で選ぶ自由は小さくなることがあります。安定と引き換えに、選べる幅が変わります。
なぜ、3年の期限が外れるのか
同じ課で3年という期限は、派遣先の正社員の仕事が派遣に置き換わってしまわないようにするために置かれています。法律ではこれを常用代替の防止と呼びます。
もうひとつ、働く人の雇用が細切れになるのを防ぐという目的もあります。
無期雇用派遣の人は、派遣元にずっと雇われています。期限を置いて職場を移してもらう必要が、そもそもありません。だから期間制限の対象から外れます(40条の2第1項1号)。60歳以上の人が対象外なのも、同じ考え方です。
「無期転換」とは別のものです
言葉が似ているので混ざりやすいところです。入口が2つあると考えてください。
- 最初から無期雇用派遣として採用される
派遣元が、最初から期間の定めなく雇います。応募の時点でその形です。
- あとから無期転換ルールで切り替える(労働契約法18条)
同じ派遣元との有期契約が通算5年を超えたとき、本人が申し込めば期間の定めのない契約に変わります。自動ではありません。
すでに期間の定めがないので、転換するものがないからです。「5年働かないと無期になれない」と思われがちですが、最初から無期で採用される道もあります。
無期になると、給料や仕事はどう変わるのか
法律で変わるのは「期間の定めが無くなること」だけです。
時給や仕事の中身が自動的に上がるわけではありません。月給制になる、賞与が出る、交通費が出る——こうした違いは、派遣元の制度によります。会社ごとに差が大きいところです。
だから比べるときに見るのは、「無期かどうか」ではなく「無期になったときの条件が、いまと具体的にどう違うか」です。
よくある勘違い
- 無期雇用派遣=正社員になること
- 5年働けば自動的に無期になる
- 無期になれば給料が上がる
- 無期になったら、もう解雇されない
- 無期になると派遣先を選べなくなる
- 雇っているのは派遣元のままです。派遣先の社員になるわけではありません
- 本人が申し込んだときに転換します。最初から無期で採用される道もあります
- 法律で変わるのは期間の定めだけ。待遇は派遣元の制度によります
- 期間満了で終わることは無くなりますが、解雇の仕組みが無くなるわけではありません
- 会社の指示で決まることはありますが、まったく選べないとは限りません。制度を確かめてください
派遣で働く人は、ここだけ覚えてください
無期の話が出てきたら、確かめるのは3つです。仕事と仕事の間の給与はどうなるか/働く場所を選べるか/時給か月給か、賞与や交通費は出るか。
この3つは会社ごとに違います。「無期になれます」だけでは、生活がどう変わるかが分かりません。紙で確かめてください。
派遣を受け入れる企業は、ここだけ覚えてください
期間制限の対象外になる条件は「派遣元との無期雇用」です。派遣先の雇用形態は関係ありません。自社で正社員を増やしても、この話には影響しません。
3年を超えて同じ方に続けてほしいときは、この道があります。ただし決めるのは派遣元なので、相談する形になります。
まとめ
- 無期雇用派遣は派遣元との雇用に期間の定めがない働き方。正社員になることではない
- 同じ課で3年という期限の対象から外れる。雇用が細切れにならないため
- 入口は2つ。最初から無期で採用される道と、通算5年で申し込む無期転換
派遣元の担当者に「無期になった場合、仕事と仕事の間の給与はどうなりますか」と1問だけ聞く。
ここが会社ごとにいちばん差の出るところです。「待機中も月給が出る」のか「出ない」のかで、無期の意味がまったく変わります。いま無期の話が出ていなくても、聞いておくと働き方を選ぶ材料になります。
3年が近づいたときに選べる道は、無期雇用だけではありません。4つの選択肢と、いつ誰に言えばいいのかを説明しています。
派遣の3年ルールで自分はどうなるのか※ 2026年8月時点の制度にもとづいています。根拠:労働契約法18条(無期転換ルール)、労働者派遣法30条(雇用安定措置)・40条の2第1項1号・40条の3。厚生労働省「無期転換ルールについて」ほかの解説、e-Gov法令検索で確認しています。待遇(月給・賞与・交通費・待機中の給与など)は派遣元の制度によって異なります。
事務職の人材派遣を承っています
私たちは、事務まわりの人手についてのご相談をお受けしています。この記事のような制度の整理も、その中のひとつです。発注が決まっていない段階のご相談でもかまいません。
事務派遣について見る
