派遣会社は何をしてくれるのか
派遣会社は何をしてくれるのか仕事を紹介するだけの会社ではありません。雇用主です
派遣会社は、あなたを雇っている会社です。仕事を紹介するだけの会社ではありません。
やることは5つ。給料を払う/社会保険と有給の手続きをする/教育訓練を用意する/困りごとを派遣先に伝えて解決させる/仕事が終わったあとの次を用意する。どれも法律で決まっている義務です。
ただし登録した時点では、まだ雇われていません。仕事が決まって雇用契約を結んだときに雇われます。
登録は、雇われることではありません
最初につまずきやすいところです。登録した時点では、まだ雇われていません。
登録は「こういう条件で働きたい人がいます」と派遣会社に伝えておくこと。仕事が決まって条件に合意したときに、はじめて雇用契約を結びます。給料が発生するのも、社会保険や有給の話が始まるのも、そこからです。
- 登録希望する仕事・勤務地・時間・時給を伝える
この時点では雇用契約はありません。
- 紹介条件に合う仕事を派遣会社が持ってくる
断ってもかまいません。断ったことで不利になる決まりはありません。
- 職場見学実際の職場を見る(希望する場合)
派遣先が人を選ぶための面接はできません。見に行くのは自分のためです。
- 雇用契約時給・期間・仕事の内容を書面で受け取り、合意する
ここで初めて雇われます。条件が口頭の説明と違っていないかを、この紙で確かめます。
- 就業開始派遣先で働き始める
指示は派遣先から。給料は派遣元から。
働き始めたあと、派遣会社がすること
法律上派遣元には、教育訓練の機会をつくる義務(30条の2)と、苦情を受けて処理する義務(40条1項ほか)があります。「仕事を紹介して終わり」は、法律上ありえません。
実務では私たちの担当者は、稼働が始まったあとも職場に伺います。本人が派遣先に言いにくいことを、代わりに伝えるためです。言いにくさは構造的に生まれます。雇っている会社が別だからです。
なぜ、派遣会社に国の許可が要るのか
派遣は、もともと原則禁止だった商売の例外として認められています。だから誰でも始められる形にはなっていません。労働者派遣事業には、厚生労働大臣の許可が必要です。
許可には、一定の資産があること、派遣元責任者の講習を受けた人を置くことなどの条件があります。雇用主としての義務を果たせる会社かどうかを、入口で確かめる仕組みです。
許可があるかどうかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で会社名を入れれば誰でも調べられます。マージン率などの情報も、この仕組みで公開されています。
よくある勘違い
- 登録したら、その会社に雇われたことになる
- 紹介された仕事は断れない
- 派遣会社は仕事を紹介するだけ
- 有給や社会保険の相談は派遣先にする
- 仕事が終わったら関係も終わる
- 雇用契約を結んだときに雇われます。登録は希望を伝えておくことです
- 断れます。断ったことで不利になる決まりはありません
- 雇用主です。教育訓練も苦情処理も法律上の義務です
- 雇用に関することは派遣元です
- 3年働く見込みの人には、次の就業先を用意するなどの義務があります(30条)
派遣で働く人は、ここだけ覚えてください
派遣会社を選ぶときに見るのは、求人の数ではありません。「働き始めたあとに連絡がつくか」です。
登録のときに「担当の方は、どのくらいの頻度で職場に来ますか」と聞いてみてください。答えがはっきりしている会社は、稼働後も動きます。
まとめ
- 派遣会社は雇用主。給料・社会保険・有給・教育訓練・苦情処理は法律上の義務
- 登録は雇われることではない。雇用契約を結んだ時点で雇われる
- 会社ごとに差が出るのは働き始めたあとの動き。求人の数ではない
いま登録している派遣会社の正式な社名を、厚生労働省「人材サービス総合サイト」で検索する。
許可番号(派○○-○○○○○○)が出てくれば、国の許可を受けた会社です。マージン率や教育訓練の実施状況も、同じページで公開されています。2〜3分で確かめられます。
「派遣で働いてから直接雇用を決める」という仕組みもあります。ふつうの派遣と何が違うのかを説明しています。
紹介予定派遣とは何か※ 2026年8月時点の制度にもとづいています。根拠:労働者派遣法5条(許可)・26条・30条(雇用安定措置)・30条の2(教育訓練)・31条の2(待遇の説明)・40条1項、労働基準法39条、同法15条(労働条件の明示)。厚生労働省「労働者派遣事業関係業務取扱要領」、e-Gov法令検索で確認しています。
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