紹介予定派遣とは何か
紹介予定派遣とは何か働いてから決める仕組み。だから面接ができます
紹介予定派遣とは、直接雇用を前提に、まず派遣で働いてみる仕組みです。派遣で働ける期間は最長6か月。
その間に、会社と本人の両方が「このまま社員として続けるか」を決めます。断る権利は、両方にあります。
普通の派遣ではできない事前の面接と履歴書の送付が、これだけは認められています。直接雇用を決めるための選考だからです。
普通の派遣と、どこが違うのか
- ゴール
- 決まっていない。契約の期間だけがある
- 事前の面接
- できない(派遣先が人を選ぶことになるため)
- 履歴書の送付
- できない
- 期間
- 同じ課で原則3年まで
- そのあと
- 更新するか、終わるか
- ゴール
- 直接雇用にするかを決めること
- 事前の面接
- できる
- 履歴書の送付
- できる
- 期間
- 最長6か月
- そのあと
- 直接雇用に切り替えるか、断るか
普通の派遣で面接ができないのは、誰を雇うかを決めるのは雇用主(派遣元)だからです。派遣先が選んでしまうと、実質的に採用しているのに雇用の責任は負わない状態になります。
紹介予定派遣は違います。ゴールが「派遣先が直接雇うこと」なので、派遣先が選ぶのは当たり前です。だから面接が認められています。
6か月のあいだに何が起きるか
断る権利は、両方にあります。実際に働いてみて「思っていた仕事と違う」と感じたら、本人から断ってかまいません。
そして、直接雇用に至らなかったときは、その理由を書面などで明らかにするよう求められます。納得できないまま終わらせない、という仕組みです。
なぜ、6か月までなのか
紹介予定派遣は2000年に認められ、2004年の改正で職業紹介と組み合わせる形が整理されました。もともと派遣は「臨時的・一時的な労働力の需給調整」と位置づけられています。
お互いを見るための期間が長すぎると、「直接雇用にする」という前提が名ばかりになり、ただの派遣と変わらなくなります。だから上限が置かれました。6か月は、仕事を覚えて判断するのに足りる長さとして引かれた線です。
よくある勘違い
- 紹介予定派遣なら、必ず社員になれる
- 断れるのは会社側だけ
- 断られた理由は聞けない
- 直接雇用=正社員のこと
- 普通の派遣でも面接くらいできる
- 両方が合意したときだけです。前提であって、約束ではありません
- 働いた本人も断れます
- 理由を明らかにするよう求められています
- 契約社員やパートのこともあります。雇用形態を先に確かめてください
- できません。禁止されているのは面接ではなく「派遣先が人を選ぶこと」です
派遣で働く人は、ここだけ覚えてください
始める前に確かめるのは「直接雇用になったときの雇用形態と、そのときの給料」の2つです。
「社員になれる」とだけ聞いていて、実際は契約社員で年収が下がった、という行き違いが起きます。派遣で働いている間の時給と、切り替わったあとの条件は別物です。紙で確かめてください。
派遣を受け入れる企業は、ここだけ覚えてください
面接ができるのは、直接雇用を前提にしているからです。「まず紹介予定派遣で来てもらって、合わなければ普通の派遣に切り替える」という使い方はできません。
採用したい枠が本当にあるかを先に固めてから使ってください。
まとめ
- 紹介予定派遣は直接雇用を前提に、最長6か月派遣で働いてから決める仕組み
- だから事前の面接と履歴書の送付ができる。普通の派遣ではできない
- 断る権利は両方にある。至らなかった理由は書面で明らかにするよう求められる
求人票の「直接雇用後の条件」の欄を開いて、雇用形態が何と書いてあるかを読む。
正社員・契約社員・パートのどれかが書いてあるはずです。書いていなければ、それを聞くのが最初の質問になります。「社員」という言葉だけでは、どれなのか決まりません。
直接雇用に切り替わる道は、紹介予定派遣だけではありません。普通の派遣から社員になる道もあります。
派遣の3年ルールで自分はどうなるのか※ 2026年8月時点の制度にもとづいています。根拠:労働者派遣法2条4号(紹介予定派遣)・26条6項・40条の5、同法施行規則17条の3、職業安定法。厚生労働省「労働者派遣事業関係業務取扱要領」「派遣先が講ずべき措置に関する指針」、e-Gov法令検索で確認しています。直接雇用後の労働条件は個別の求人によって異なります。
事務職の人材派遣を承っています
私たちは、事務まわりの人手についてのご相談をお受けしています。この記事のような制度の整理も、その中のひとつです。発注が決まっていない段階のご相談でもかまいません。
事務派遣について見る
